観た・聴いた・読んだことメモ

  • タモリ1〜3(タモリ)を聴く。このCDでのタモリは、人が一生懸命行っているものをタモリ特有の冷淡(無感情)な視点で分解する。料理番組、伝統芸能昭和歌謡などのパロディ(ハナモゲラ芸など)がその例。残酷だなあ。でも好きなんだ。テレビでのタモリは予定調和を崩して面白がったり他人の期待を外して喜びつつ司会をこなす。司会といっても、期待の檻に閉じ込められないよう、本性を見せずいい加減に佇んでいるだけなのだ。この脱力感に憧れてしまう。CDの具体的な感想はまた後日。
  • うどん屋小三治)を聴く。小三治のものではかなり好きな音源。ストーリーはほぼなし。ただ、うどんの暖か味が恋しくなってしまった。

タモリ 小三治特選ライヴ ろくろっ首/うどんや

田中「らもさんにとって自由ってどういうことですか?」
らも「何ものにもコントロールされず、自分が考え、したいことをし、意思表示できる、それが自由です。ありえないことだろうけども、本当に各個人が自由であって政府の総背番号制とか、そういうコントロールされずに自由でいられて、そういう日は恐らく人類が独りもいなくなるまで来ないだろうけれども、」
田中「来ないですか・・・」
らも「来ない。いっつも戦争あるでしょうけれども、それがなくなるために、祈りに近いような、希望を持って生きなきゃダメなんですね・・・。(中略)。とりあえず今日は歌も歌ったんだし、300万円下さい」
(スタジオ笑)

思慮なしに人のことコントロールできちゃって、したがる精神の政治家みたいな人のことは無視してやる。テレビに出てきても存在のない幻覚として扱ってやる――、もう、そういうふうに扱っているけど。他者に対するコントロールに敏感な中島らもの方が死んじゃった。
この放送中にらもの歌った下手な歌の優しさは、文字で起こしても伝わらない。それが惜しい。