観た・聴いた・考えたことメモ

  • タモリのTOKYO坂道美学入門」(文・写真タモリ)を読む。前書きが一番面白く興味深い。あとは変哲もない坂道ガイド。これはタモリの「実態」をますます煙に巻いてしまう本だ。前書きで坂道の魅力を語っているのだが、その中で「デタラメ哲学」をある作家に酒の席で吹いてしまったそうで、その内容は――、

キルケゴールは著作の中でこう言っている。人間とは精神である。精神とは自由である。自由とは不安であると。高い断崖の上に立って下を見る時、自分はここから飛び降りると確実に死ぬと予想できる。飛び降りる、降りないかは自分の意思に自由による。だから自由とは不安であると。(中略)。坂道で暮らす人、あるいは上る人、この位置エネルギーを無意識に感じているのであり、そういう人間の思想は、自分の自由に対しての不安がいつも存在しているのである。

これは「屁理屈」でデタラメらしく、このあとにきちんとオチのある話なのだが、坂道の魅力を語る上でタモリが自由の不安を持ち出した。おととい読了した「君が壊れてしまう前に」には「自由の刑」と書いてあったが、確かに不安な刑だ。まあ結局、この本はタモリの謎を深めただけだったのだと思う。
タモリのTOKYO坂道美学入門

  • 録画しておいた「全日本プロレス武藤敬司デビュー20周年記念大会直前SP」を見る。神無月(武藤のマネ)もイジリー岡田(三沢のマネ)も良かったが宮前るいがかわいいこと、いい声で喋っていたことばかりが印象に残る。宮前るいの公式HPに日記があったのだが――、

今日は生まれて初めてプロレスを観に行きましたぁ!!(ぉ仕事でですが(^^ゞ)
最初、恐そうなイメージあったけど、実際観たら、燃えました\(^O^)/
プロレスはまっちゃいそうです)^o^(

これからチェックしていかねば。

  • 笑点」を久々に見る。客席の中にいる円楽が大声で「ハナは酒井くにおとおるの漫才です!」と言う。久しぶりに見ると、そのわけの分からない迫力に背筋がゾクッとする。こん平が喉を痛め休んでいるので、「チャンラーン」を言う役はたらい回しにされている。