聴いた読んだメモ

  • 勉強しながら野坂昭如の「マリリン・モンロー・ノーリターン」をエンドレスで聴く。野坂が吃音で絶望的な歌詞を歌っているんだけど、それが妙な迫力というか聴き応えがあって――、

(前略)。マリリンモンローノーリターン♪ノーリターン♪ノーリターン♪ この世はもうじきオシマイだ♪オレたちゃ毎晩お祭りだ♪むすんでひらいてハスの花♪なんだらなんだら朝ぼらけ♪ (中略)。 マリリンモンローノーリターン♪ノーリターン♪ノーリターン♪ この世はもうじきオシマイだ♪霞みたなびく隅田川♪阿呆阿呆と鳥が鳴き♪浮かぶ魚の目に涙♪ マリリンモンローノーリターン♪ノーリターン♪ノーリターン♪ この世はもうじきオシマイだ♪アカンボ作るにゃ遅すぎる♪どなたの歌やら子守唄♪極楽極楽ネムの里♪

エンドレス。すごい詩だ(特に最後)。作詞者の名前が「能吉利人」という人で、誰なのか、もしかしたら野坂のペンネームかしらなどと思いながら聴く。

  • 「ロック画報18」を読む。早稲田の書店にブラッと立ち寄ったら、たまたま目に入ってきて音楽誌なのに表紙が野坂で「特集 歌手・野坂昭如」と書いてある。これはなんという偶然! 買って読んでみたところ、「能吉利人」とは作曲家の桜井順ペンネームなのだという。意外。野坂が憑依した気になって作詞をするのだそうだ。すげえ才能のある人だなあと思う。ちなみに「能吉利人」は「ノー・キリヒト」と読むらしく「イエス〜」のパロディとのこと。で、この雑誌の付録として野坂が出演し歌ったCMソングが収録されたCDがついていて、その中で笑ったのが農協のCMソング――、

ヒドイ世の中じゃー♪怖い世の中じゃー♪信じられるのはお米だけ♪信じられるのはお米だけ♪(中略)。悲しい思い出ハングリー♪ねばねばノーモアハングリー♪女は愛嬌、坊主はお経、お米のことならノーキョー♪農協ー♪バンザーイ♪

これまたエンドレス。あと、この本によれば「野坂・沖縄大鎮魂(チンタマケの唄)」っていう歌もCD化されているそうで、なんだか意味深な題なのでメモ(ヨイトマケのパロディか)。今度、野坂のCDでいいのがあったら買ってみようかしら。あと、この本に関しては、松田呉一の文が興味深かったのでこれもメモ。(ロック画報 (18)
って、今はこんな本読んでいる場合じゃないしコレを書いている場合でもないし、反省反省。「良い子」になって「マリリン〜」でも聴きながら勉強せねば。
鬱と躁