聴いた・読んだメモ

早春花形エンゲイ会

  1. コまさ(桃太郎)/寝てしまった。
  2. 小山観翁(話)/カブキの解説をしている人だが、元々は電通の社員だったそうで、現在77歳(数え?)、円カと同い年なんだそうだ。髄談といった風情。ラクゴに関しては、TBS(出口さん)がなぜ専属を作ったのか。ただ電通が名人たちを酒宴に招いたところ、それを電通ラクゴ家を牛耳ろうとしているとTBS側が誤解し、専属にしたんだそうだ。
  3. 円カ・観翁(対談)/観翁が「先代の円カさんは良かったですね」と言うと、円カは「アレはどもってたッスから、アレに教わったせいでアタシもドモるようになっちゃって」と、観翁の期待を裏切る回答。また、観翁は「円カさんは彦六師匠のところへ始め行ったんですよね?尊敬なさってた?」と訊く。案の定、円カは「あのジジイもホントにイヤなジジイだったネェ」。楽しんだ。
  4. ホウ楽(尻餅)/一つ一つの所作、シーンを写真で撮っても良く映るというような、瞬間瞬間の華やかさ。けっこう好き。でも、噺が終わったあとの感慨みたいなところまでは行かなくて、例えば師匠のエン楽でもメチャメチャだけど、あのメチャメチャさの中に何かありそうな、口演後に何か残るみたいな(笑)、何か考えてしまうというか。噺に人間性の頭の先がちょっと見えていて、口演後に本体を想像するみたいな――。つまり、頭の先ばかりに気を配っていて、そこだけに魅力が集中しちゃっている感じ。
  5. 小円カ(三味線)/付き合うならオレはコ菊。年恰好は似ているけど。友達なら小円カ。示唆的。
  6. 円カ(中沢家のひとびと)/年寄りの枯れた風情がないというも、反面すごいことかもしれない。「オレはすごい」というメッセージがチラチラ。
  • 「わたしの脇役人生」(沢村貞子)を読む。AZさんが感銘を受けたと言っていたので。心引かれるエッセイが2、3あって、ジーンとしてしまった。粋で地道に自分を律した生活が、なんともカッコイイ。美しい森茉莉みたいな。一方、「老女のおせっかい」と、若い人(主に女優)や風潮に対して提言するみたいなパターンも結構あって、そういうのはオレには合わなかった。「おカツさんのこと」が特に好き。