観たメモ

  • TAKESHIS」を観る。芸能界のスターたけし、役者志望のフリーター北野、が主人公。北野はたけしに憧れていて、その北野の見る夢は、たけしの作る映画の中のような暴力的な世界。最後に、たけしの夢に北野の夢がシンクロ(ここは微妙)するっていう流れ。でも、カットが複雑で、流れも複雑に感じてしまう。どこまで意識的なのか。北野の見る夢は、北野の自我を脅かす存在を、手に入れた銃で無闇に消していくというもの。無闇に消しても自我を脅かす存在は現れ続ける。そりゃそうだ。で、今回も破滅するというオハナシ(?)。北野の夢の中で手に入れた銃は、たけしの「ビートたけし」っていう名前だ、って思った。たけしは「銃」を打ち続けて「ビートたけし」になったんだなあって思う。実は、たけしは、北野の夢の中と似たような一見分からないけど、そういう暴力的なことをしてきたわけだ(無意識的に暴力的な志向があったわけだ、って言った方がいいかな)。これからもたけしは「銃」を打ち続けるのか。もう一回観た方がいい、と思うがたぶん観ないな、きっと。もう一回観たい種類の良さはあまり感じなかったから。統一されていた世界にタップとか、DJの手つきとか、意味を知りたい。いろいろ興味深かった。たけしって存在自体に目をつけるなんて、いいところに目をつけたものだ。