観たメモ

鈴本初席

  1. アサダ2世(奇術)/トランプをお年玉代わりに投げるが、空調に邪魔される。
  2. 雲助(浮世床)/語尾がムニャムニャっとなるのも味かも。アッサリ。
  3. 歌之介(漫談)/随談(好き)とはベクトルが逆方向の漫談。
  4. とし松(曲独楽)/安定。刀の切っ先に独楽を止める技もスムーズ過ぎて波がない。
  5. 花緑(漫談)/おじいちゃんの話。「『芸は人なり』って言われましたけど、普段から面白い人は噺をやっても面白いんですよね」と言う。もしホントに「芸は人なり」をそう理解しているとしたら「真意」(少なくとも小三治とかの理解)とはたいそうかけ離れた解釈で、でも、さすがにジョークだよねと希望的に思う。
  6. 扇遊(手紙無筆)/地味だけど味わいあり。
  7. 萬窓(真田小僧)/そろそろ目まぐるしさに疲れてきた。
  8. 紫文(三味線)/いつもと一緒。
  9. さん喬(かわり目)/大きい噺よりこういう噺をしているときの方が好きかもしれないなあと思う。華やかな季節に似合う人だ。
  10. 文朝(かつぎ屋)/笑ってしまった。隣の女の子も笑っていた。「焼き場」→「焼き芋屋のジヘイさん」ってあり得ないよ〜って普通に思って素直に可笑しくなった。
  11. のいるこいる(漫才)/きのうテレビ(フジとNHK)で見ちゃってた。
  12. 扇橋(漫談・小咄)/滋味深い味わいが素敵。なんでこんな味があるのか。「〜だし」「〜というんで」という風に、センテンスが続いている一方で話題が少しずつぼんやりズレていくこと。声の高低は大きいんだけどテンポと表情があまり変わらないヘンテコさ。小咄に出てきた雷の子供がかわいかった。
  13. リン太夫(素人芝居?権助芝居?)/腕毛が気になった。また、疲れてきた。
  14. にゃんこ金魚(漫才)/負け犬のこと。困る。
  15. 金馬(七草)/これは金馬しかやらない噺らしく、しかも「今日は七日なので」ということで。笑顔と淀みない話しっぷりを楽しんだ。
  16. 〆治(松竹梅)/疲れのピーク。マラソンみたい。
  17. 権太楼(漫談)/金馬との旅行(ハワイ、伊香保)の話。作り話なんだろうけどたいそう引き込まれてしまった。楽しむ。存在感あり。ここで、中入り――。
  18. 獅子舞/仙三郎と和楽たちが一緒にやった。新鮮。元は放浪芸なんだろうなあ。
  19. はん治(鯛)/去年から何度も聴いていたので、オレは雑に聴いていたが、周りの反応は良好。
  20. 市馬(山号寺号)/「ハナシカ山コサン寺」と言って盛り上がる。聴きいい。
  21. 正楽(紙切り)/七草に戸惑うが難なくこなす。
  22. 小三治(小言念仏)/オレも他の人もとてもよく笑っていた。マクラでズンズン引きこんで疲れを忘れさせたころに本題。これは音だけじゃ分からない面白さで、奥さんへの苦々しい顔、赤ん坊へのおどけた顔、ドジョウ屋が行ってしまいそうになったときの慌てた顔。贅沢な可笑し味。小三治のニコッと前歯を見せる笑顔は値千金で、淑気(お正月の明るい感じ)が広がって、年末の小三治は暗かったけどお正月の小三治は明るくて嬉しくなる。今日の方が年末のときより断然好きだし「イイ」と言っても怒られないよね(?)。「小三治のニコリ前歯に淑気かな」。

こう大人数を聴くのは疲れるが、その反面目立つ人というのがはっきり分かる。ちなみに、目立った人は金馬、さん喬、権太楼、小三治、文朝、扇橋あたり。