見た・読んだメモ

  • ハウル〜」をパソコンで。たぶん良くないこと。なんだか眠かった。眠かったからか、戦争の終わり方が把握できない。倍賞千恵子好感。
  • 「友あり駄句あり三十年」(東京やなぎ会[編])を読んだ(おととい読了)。無類の面白さ、そして哀しさ。句会のメンバーがそれぞれ俳句についてのエッセイを寄せていて、その内容といったら、俳句は面白いだの、句会で仲良しの仲間たちと話をするのは楽しくて仕方がないだの、というようなことばかり。前書きで「のろけ」って言っているけど、ホントに「のろけ」(自覚した)ばっかりなのだ。吟行に行ったときの笑い話、失敗したときに句友に助けてもらったこと、無類の会の無類の楽しさを人に自慢したい(分けたい)んだろうネェ。でも、こういう文って哀しい。本当に楽しいことってそのウラに哀しさが絶対ちらつく。時間は過ぎちゃうんだから。ある日の句会で江國滋が仲間にガンの報告――。

「おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒」
(前略)。全員残ったところで発癌の報告。一座がしずまり返ったが、一人一人の表情までは分からない。こみ上げる気持ちがあふれ涙をこらえるのに必死だったために、全員の反応をうかがう余裕もなかった。(後略)。

無類の仲間だネェ。このあとの、入院している病院から公開句会に駆けつけた江國のスピーチや、江國の死んだのちの小沢昭一のエッセイ(本の最後)が、慎みと感情が深い。また、本冒頭の「爆笑!句会実況中継」もゲラゲラ笑いながら。つくづく無類――。扇キョウとコ三治のエッセイもしみじみ、慎みと感情が深いのでメモ。いい本だ。
友あり駄句あり三十年―恥多き男づきあい春重ね